2010-12-11 18:02:05

かたちだけの愛、読了 [ 文学・文芸 ]

平野啓一郎の最新作「かたちだけの愛」を読了。
10日発売ですがTSUTAYAで9日にもう売ってたので買いました。
感想をざっくりと、思いつくままに。

読み進めながら感じたのは、「これ、夫婦の共同作品だなぁ」ってこと。
この作者はそもそもファッションやデザインに詳しい人ですが、
それでもモデルの世界のリアルな描写はぜ〜〜ったい奥さんのなんか入ってるはず!
まぁ憶測ですけども。
実際は奥さんへ捧げる一冊だったりして、して。

それにしても各章に章題がついてるじゃないですか。
あれのせいで読み進めるのにドキドキさせられました。
「おいおいここにきてバッドエンドかい!?」とか最後感じましたし。
だって、「甘美な悪夢」ですよ。
すんごい不幸な大どんでん返しを想定しながら
ためらいがちに読み進めましたよ。
実際は逆でしたけど。完全に釣られましたね。

あと、本の装幀といいますか、ハードカバーなんですけど
カバーが微妙に柔らかかったのが印象的。
読んでるとき、不意にぐにゃっと、しかし心地良く曲がるんです。
あれは主人公の記憶に残る母の胸元と
リンクさせようという試みだったのでしょうか。

あとあと、「紫づ香」って名前は良いですね。
何が良いかって、テンポよく読み進めるためには
このように脳味噌を使わず自動的にキャストが認識できる特徴的な字列は凄く助かります。
これがもし「紫香(なんて読むんだろ?)」みたいな漢字のみだったら
どこかで久美とごっちゃになりそうになって
ほんの一瞬でも立ち止まることを余儀なくさせられます、私のような人間は。

まぁしかし今回の作品といい前回のドーンといい、
平野啓一郎はもうしばらくは不幸な結末の作品は書かなさそうですね。
「決壊」のあの終わり方に対する読者の反応で何かを感じたのでしょうか。

ちなみにいつも↓こんな感じに蛍光ペンでラインひきながら読んでます。
気に入ったところを何度も読み返すのがやめられない〜!!

Posted by シャッター at 2010-12-11 18:02:05 | コメント(0) | Trackback(0)